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玄関に鳴り響く、チャイムの音で目を覚ました。
ぼんやりした頭のまま、部屋を出て階段を降りる。
「……久しぶりね、和樹」
聞き慣れない、綺麗な声に一瞬で目が覚める。
顔を上げると見覚えのない美少女がいた。
「えっと……」
「覚えてないの?信じらんない……」
呆れた様な声が聞こえたが、僕はそれどころでは無かった。
目の前の美少女に目を奪われ、何も考えられない。
「……由梨。本当に覚えてないの?」
「……あっ……えっ由梨なの?」
「そう言ってるじゃん」
由梨という名はよく覚えている。
昔よく一緒に遊んだ仲だった。
「あれ?いつ戻ったの?」
「一昨日。今日から同じ学校だから」
同じ学校と聞き、内心で喜ぶ。
「そんな訳だから、これからよろしく」
「うん。こちらこそ」
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