後章

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間をあけたところで、 返す言葉は一つしかないけれど。 「それは……否定できないわね」 「でしょっ? よし、そうと決まれば早速行こう!」 言い終わる前からその姿は教室を飛び出す。 こちらを待ってくれそうにないので、 彼女も廊下に出て駆け足をとった。 「行くって、どこによ」 「あの四人がまだいつもの場所に残ってたから!」 「いや、待ちなさい。 行くのはいいけど、どうするつもり」 「うーん……殴りこみ?」 「やっぱり止まれ」 「冗談、冗談! あたしマスコミ入部目指した時に、ちょっとあそこのこと調べたから。 説得できると思うんだよねー」 「それ、わたしがついていく意味ある?」 「もちろん。もし交渉がこじれた時には、 あの部長さんと相性悪そうな人に暴れこんでもらえばうやむやに」 「今すぐ止まれ!」 軍隊の司令官もかくやという制止を受けて、 美沙の駆け足がやっと止まる。 場所はちょうど、 校舎本館と新館をつなぐ通路の真ん中。
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