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ところが。
「──は? ちょっと待ってください」
新たに一名。
ここで口を開いた子がいたりする。
「わたしは、おたくと関わりたくないからずっと黙ってるだけなんですよ。
何ですか? 聞きわけがいいって」
「…あら、そうなの?
でもいいんじゃないかな、結局、今回はそれがこちらにとって聞きわけよく映ったんだから」
そういえば初対面が最悪だったこの二人が、
穏便平和に済ませてくれるはずがない。
なんだか、ものすごくいやな予感。
「いいわけないでしょう。
なんでわたしが、校内マスコミに対してそんな協力的にならなきゃいけないんですか」
「ふーん。随分と嫌われた言い方ね」
「ええ。嫌いです」
うぅっ、身も蓋もない言い方を。
気がつけば、部長さんと一緒に歩き去ろうとしていたマスコミ部員三人が私のそばまで戻ってきていた。
いや、後ずさってきた、としたほうが正しいんじゃないかという雰囲気だ。
「あれ、帰るんじゃなかったんですか?」
美沙ちゃんがこそっとささやけば、
「えっ…だって、こうなっちゃうともう…」
「そっちこそ、早く友達連れて帰れば…」
経験を感じる返事がむなしい……。
そうするうちにも、
眼前の一騎討ちが収まることはなく。
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