第1章 第2部 歯車

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時は流れてオープンして1ヶ月が過ぎた。 嬉しい事にお客様も来店頂いて順調に時が過ぎて行った。 そして10月1日 俺の人生を大きく左右することになる女性が来店した。 この時の事は鮮明に覚えている。 その当時スタッフの1人が体調を壊して出勤できなくなっていた。 もう1人スタッフはいるのだがパートなので土日のみの出勤。 平日は1人きりで仕事をこなしていた。 10月1日 この日も忙しかった。 有り難い事に予約は1日埋まり 休む暇も無く動きまくった。 そして夕方4時 1人の女性が来店した。 俺「こんにちはー!お待ちしておりました!」 女性「予約してたユイです。」 ※本名は全く違いますが、仮名でユイとしていきます 俺「お荷物お預かりしますね!」 ユイ「よろしくお願いします。」 第一印象は綺麗で可愛い。 それでいておとしやかな女性だった。 職業も簡単に予想出来た。 メークや髪の長さ。 雰囲気と動き方。 気の使い方。 かなりのサービスを施す職業。 プライバシー保護の為職業はあかせませんが 大体予想できる人もいるのでは?笑 俺「こちらの席へどうぞ(^^)」 ユイ「ありがとうございます(^^)」 メニューはカットカラー。 チラシを見て来てくださったらしい。 ちなみにチラシは俺の手作りなのでかなり見づらく汚い笑 カウンセリングも終わり施術開始。 同じサービス業なので、やられて嫌な事は大体同じ。 要はスタッフとお客様の垣根を超え過ぎない事。 親しき中にも礼儀あり。 何よりこの時の俺はもう二度と女性を信用なんかしないって思ってた。 いわゆる女性不信。 お客様として接する事は出来ても その先の友達になる事でさえ嫌だった。 この時はユイの職業を1発で当ててお互いの簡単な自己紹介をして終わった。 無難な接客っていうやつ。 まぁ恋愛感情なんてこれっぽっちも湧かない状態だしね。 だが俺との思いとは別に止まっていた歯車がゆっくりと だけど着実に動き始めた。
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