spend a sleepless night.

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御神が部屋に戻ると、神崎が寝ていた。 トレーニングを終えてシャワーでも浴びて戻ってきたのだろうか、頭にはタオルをかぶったままで、ベッドの上には彼の愛刀と彼がいつも着ている蒼の上着が無造作に投げ出されていた。 見るからに、疲れてそのまま寝落ちしました、という雰囲気なのだが、問題は彼が、何故か、御神のベッドで寝ていることだ。 起こすべきか、どうしようかと、御神は部屋の入口で立ち尽くした。 神崎は自分より年上であり先輩でもある。 疲れているのなら、起こすのはなんだか申し訳ない。 だがしかし、彼が使っているのは自分のベッドだ。 この場合、空いている神崎のベッドを自分が使っていいものか、と御神は悩む。 いや、待て。 一見御神には、彼が疲れて眠っているように見えるが、実はただ眠っているわけではないのだとしたら。 もしかしたら神崎は、まだ体調が万全ではない、という可能性もある。 神崎のプロフィールは、御神の頭に入っている。 討伐任務の時にはみじんもそんな様子を見せなかったが、彼はつい最近、長い眠りから目覚めたばかりなのだという。 なんでも過去の討伐任務の際に負傷し、長らく意識不明だったのだとか。 もしかしたら後遺症か何かがあり、神崎は部屋に戻ってきて体調に異変をきたし、不可抗力で御神のベッドに倒れこんでいるだけだとしたら。 そこまで考えて、御神はベッドの上の神崎に視線を向ける。 まるで電池が切れたように眠っている、ように見える神崎の表情は、残念ながらタオルに邪魔されてよく見えない。 医務室に連絡すべきだろうか、いやその前に声をかけて状態を確認するべきか。
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