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「いや、柊羽は好きにしたらいいっていってくれたわ。
それがどうしたの?」
「そ、っか。いや何でもないんだ。ありがとう」
彼女は怪訝な顔をしていたが本当のことなど言えず、オレは早足でその場を立ち去った。
部屋に戻り、うろうろしながらまた考える。
あいつは本心では再婚に反対していたけど言えなかった。
だから、再婚相手の父さんと、その息子であるオレのことが嫌いってことか。
オレは父さんが幸せならそれでいい。
でも、オレ達の中が悪かったら心配もかけるし、雰囲気も悪くなる。
それだけは避けないと。
オレに出来ることはひとつ。
…柊羽と本物の兄弟みたいに仲良くなる。
まずはあいつが反対している理由を聞かないと。
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