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柊羽と仲良くなるにはオレからグイグイ行くしかないという結論に達し、事あるごとに話しかけた。
「柊羽、おはよ」
朝の部屋から出た瞬間、同じタイミングで出てきた柊羽に挨拶。
当然の如く無視だが、めげない。
「柊羽、何か部活とか入る?」
「…」
「友達できた?」
「…」
「なんか悩んでたら兄貴に言えよ?」
こんな調子で無視されても毎日毎日絡んでいると、ついに柊羽はキレた。
それは夜、柊羽が脱衣所から出てきたところと、オレが脱衣所に入ろうとしたとき。
「あのさ、柊羽、お前本当は父さんと義母さんの…」
「ーーーいい加減にしろ。」
立ち止まり、低い声でまるで脅すかのように言った。
相当怒っているようで、振り返るとオレを睨みつけた。
イケメンの怒った顔って、怖いな…。
アホなオレはそんなことが一番に浮かんだ。
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