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前鬼、後鬼と一緒に描かれている。
金峰山寺は役行者が創設した修験道の総本山、本尊は神仏習合の蔵王権現である。
役行者は峰々を巡り、金峰山寺に蔵王堂を建立し、三体の蔵王権現を刻み安置したという。
ある日、役行者が、千光寺の建つ鳴神池で日夜修行に励んでいたところ、
「うおー、うおー」
と唸りながら石を投げつけ修行の邪魔し、左右から襲いかかってきた。
役行者は少しも驚かず、錫杖で打ち払い、呪術で鬼達を捕縛した。
「役行者様、お許しください」
と平謝り、許しを乞うた。
「今日から、わしの弟子として修行するなら、許そう」
と役行者は修験道を授け、以降は役行者の弟子として名前を与えた。
「良いか、お前は前鬼、お前は後鬼だ」
役行者が去って、名前の貰った鬼達は二上山・葛城山・金剛山・友ケ島を経て熊野さらには大峰山に山上ケ岳を開いて修行したと伝わる。
神峯山寺の伝説によれば、文武年間、役行者が葛城山で修行していたところ、北方の山から黄金の閃光が発せられて霊感を受けて、神峯山寺に位置する場所にやってきた。
そこで天童(金毘羅飯綱大権現)と出会い、天童のお告げがあって
「この霊木を持って、毘沙門天を刻むがよい」
「あな
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