プロローグ

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プロローグ

「あら、そんなのでいいの?」 ホームセンターの文具売り場。 ケンタが選んだのは横線しか引いていないごく普通の大学ノート。 「それ、学習帳じゃないじゃない」 「いいんだ」 いつになくケンタは頑なだ。 「ふうん。何書くの?」 「いろいろ」 難しい年ごろになってきたのかしらね、と少し美沙子は不安になる。 受け取ったノートを、美沙子は台所洗剤や歯ブラシの入ったカゴに入れた。
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