序章 そうだ異世界へ行こうか人間よ

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人も書くという日記というものを、魔神の私も書いてみようと思って書くのである 上記に書いた通り私は魔神であり 今、人間に紛れて生活をしている 大昔、少しやんちゃして地球に幽閉されたがけっこう楽しんでいると思う 今の名前は川名 忍 黒髪黒目の一般的な18歳の青年として ある少年を観察するために毎日がんばって 擬態しているところだ ーとある高校にて 帰る気が失せるような凄まじい熱気から逃れるように更衣室から教室にいそいそと移動する 太陽よ、何が嬉しくてそんなに暑くなってるんだ そんなことを思いつつ廊下側の一番後ろの席に座る そして凍ったペットボトルのお茶を叩き割りながら1人の男子生徒の挙動を観察した   そいつはすらりと背が高く、がっしりとした筋肉質の身体をしている 男にしては艶やかな黒髪は汗でなお一層輝きを増しているようだ そんな高校生らしからぬ可愛げのないやつだが困り顔がおもしr、綺麗な顔をしてる 永瀬恭平、いわゆるイケメン好青年だ そして今世紀の観察対象でもある じー、と見つめていると視線に気がついたのか、話していた友人たちの輪の中からこちらにやってくる 「なんだお腹すいたのか?忍 次の授業終わったら昼休みだから、もうちょい頑張れ」 と暑そうに手で顔を仰ぎながら言った 女子が騒ぎ出す これがイケメンの姿を見た女子の生態だと、理解はしているが煩い しかしなにをどう思ってそうなったやら こちらはただペットボトルの中の氷を叩き割っていただけなのだが、、 「阿呆。貴様の変顔劇場を眺めていただけだ。馬鹿め。」 「うん、いつも通りだね そのペットボトル日向に置いておいたら?まあいいや。次移動らしいよ。早く行こう」 ふん、おもしろくない 私の対応に慣れているからまったくもって面白みがない 昔は私の後を追いかけては泥団子を投げつけてきたのに 鬱陶しいくらい元気な太陽 グループでかたまってドラマの話で盛り上がる女子 集まっているものの、黙々とゲームをする男子 いつもと代わり映えのない日常 暇だ、暇すぎる もっと新しい刺激が必要だ ちょうどこの生活も飽きてきたしな
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