序章 そうだ異世界へ行こうか人間よ

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ー放課後 「…ぶ…のぶもう陽が沈むよ。帰ろう」 この退屈さをどうしようかと考えているうちに、いつの間にか寝落ちしていたらしい 校舎の濃い影が、血のように滲みながら沈んでゆく太陽の後を追う。 「…いまなんじだ?」 「6時半前だよ。何回揺すっても起きないし。暇だから本読んでた」 恭平が読んでいたという小説を見る。 『つりしてたら異世界に飛ばされたので腹いせに世界を滅ぼす』 ずいぶんと物騒なタイトルだな …異世界か、、最近流行っているらしいな こいつを道連れにして行けば少しは楽しめそうだ よしこれにしよう 「……うわぁ、ロクでもないこと考えてる時顔だ嫌な予感しかしない。逃げよ」 そういう彼の後ろにはすでに怪しげな光が 「ちゃんと後ろを見ろよ」 「えっ?あっ、、展開早くない!?無理無理無理無理無ー」 しっかりした体格の童顔の男が 幾何学模様の青白い光に飲まれ、 底なし沼にはまったかのように沈んでいった。 …シュールだなぁ 何はともあれ、フラグ回収の早いやつで助かった 2018年7月14日
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