プロローグ

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   砕けた地蔵と、頭から血を流す和美が倒れている。    周りに人が集まる。    心電図の音が段々大きくなる。 地の声「ここから場面が病室に変わります」 第一章「合体」 〇病院・集中治療室 (深夜)    心電図の音が病室に響いている。    ベッドの上の和美、管とケーブルに繋がれ頭を包帯に包まれてたあげく、口には呼吸器が  差し込まれている。 地の声「相当な大けがの様です。あ、意識はありますね」    包帯の隙間から覗く目で虚空を見つめる和美。 和美の声「麻酔が効いてるなぁ……、なんかボーッとする。だけどうまく行かないなぁ、阿蘇牧場  でバイトを……、してたの……。明日はー、シナリオ……発表の日、なのにー、どげんしょう。   ん?」 地の声「和美は熊本出身なので時折方言が出ます。彼女はシナリオライターになるため上京した  ようですね」    柔らかな光が降り注ぐ。    虚空を見つめていた和美の瞳に光が映る。    和美の真上、天井付近の光の中から金の刺繍が入った巫女服をキラキラと光らせながら、  アマノアリスノヒメ(343)が頭からヌッと現れる。     
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