プロローグ

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〇八幡小学校前交差点(夕方)    T「数か月後」    誘導員の制服を着て片側通行の誘導をする和美。    誘導棒を振りながら、ブルリと身を震わせる。 和美 「うー、ホントに変な気分」    背後霊の様に半透明の安楽が和美の後ろに現れる。 安楽 「なに、あんたまだ慣れないの?」 和美 「慣れないよ! そう簡単に」    胸に付けたトランシーバーから声が聞こえてくる。 誘導員A「加藤さん、アスファルト固まったみたいだから誘導終わるよー」 和美 「はい、了解です。はーい、どうぞ―」    止めていた車を流す和美。    ふと視線を校庭に向けると薄暗い校庭に人影を見る和美。 和美 「あ、ヤバイ」 安楽 「見たね? 和美」    慌てる和美。 和美 「み、見てない、私はなぁーにも、見てない」 安楽 「嘘ついてもダーメ、私とアンタは繋がってるのよ。何のために合体したと思ってる    の?」    渋々認める和美。 和美 「……はい、見ました。だけどあれはー」 安楽 「見たからには変身よ! 変身してあの子を助けるの」    絶叫する和美。 和美 「いやぁぁぁぁっ! 絶対、絶対に変身しない! あっ」     
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