夢で見たもの

私は不眠症らしい。

なかなか寝付けなくて眠りも浅い。

いくつかの病院に行って相談したけれど、はっきりした原因がわからず、睡眠導入剤を処方されても改善が見られない。

だから昼間眠気がさして、高校２年生の私は授業中に居眠りしてしまうときがある。

私の隣の席は、小学校からの幼なじみの男友達で、私の体のことを心配してくれている。

今日も授業中に居眠りしている私をそっと体をゆすって起こしてくれた。

「美羽、美羽…」

私は、眠たい目をこすりながら、そっとお礼を言った。

「ひろ、ありがと！」

休み時間に入ると、ひろが心配そうに声をかけてくれた。

「美羽、夜眠れない日が続いているの？」

「うん、睡眠導入剤飲んでるんだけどね！

　効かないみたい！」

「実は、こんなサイト見つけたんだけど…」

ひろが見せてくれたサイトには、睡眠科学研究所と書かれていた。

「このサイトのアドレス送るから参考にしてみてね！」

「ありがとう、ひろ！」

実はあまり興味がなかったけれど、私のことを心配してくれるひろの気持ちが嬉しくて、とりあえず教えてもらったサイトを覗いてみることにした。