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納品日です。
正直今日まではとっても忙しくて
余計な事を考える余裕はありませんでした。
そのお陰で作業は素晴らしく進みました。
新商品も頑張りました!
「ユーリ様、きっとこの化粧水もよく売れると思いますよ!」
マリーが言う。
「気に入って貰えると嬉しいわね。」
そしてマリアさんに新商品の説明をしつつ棚に並べていく。
「ユーリ嬢、色々ありがとう。」
突然お礼を言われる。
「なんですか?急に!」
「あなたが来てからすごいことが起こりっぱなしよ。アロマがこんなに普及するようになったのも、殿下の目に止まったことも。」
「私だけの力じゃないです!私こそ働く場を与えて下さって感謝しています。」
帰り際、マリアさんの目にはキラリと光るものを見た気がする。
そんなに泣かすような事を言った覚えは無いのだけれどね。
そして馬車で指定の場所へ向かう。
その場所は森の中にある一軒家。
着くとそこには既にアルと数人の騎士団の方がいて私とハクは扉の中へ案内される。
マリーとサリーは馬車でお留守番です。
中へ入ると殿下とブライアンがいる。
後ろからはアルが入ってきて扉が閉められる。
「ユーリ、こんなところまですまぬな。余り人に聞かれたくない話ゆえこんな場所での話し合いとなった。」
殿下が謝るところではないのに…
「いえ、私こそ無理をお願いして申し訳ありませんでした。」
殿下はハクを見てもあまり驚いていないようなのできっとアルからある程度話しているのかもしれないわね。
「まず、ユーリからの話を聞いても良いか?」
殿下のお言葉から、本題へのスタートの合図だった。
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