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「あぁ、『尊い物であるから、是非国として全土に広めて活用して下さい。アロマの効果を知り、いずれここで取り扱うだけでは済まないだろうと薄々感じていました。』と言ってくれたよ。」
そうだったのね。だからあの時、マリアさんは涙してたのか…。
「わかりました。その件はマリアさんが納得しているなら、私に異論はございません。使われ方などに関しては今後とも関わらせていただけたらと思います。」
「もちろん。スタンリー家拠点で良いが、時々現地へ赴いて貰わなければならないケースもあるだろう。それは良いか?」
「はい!もちろんです。ホワイトドラゴンの件はどうされますか?」
ハクが心配です。
「キュウ~ン?」
ハクが私を見上げて鳴く。
「そのホワイトドラゴンは……まだ子どもの様だ。正直戦闘には使えないだろう。しかし、ユーリの護衛としては有能なんじゃないか?なぁアルフレッド?」
そう言ってアルを見る殿下。
「もちろんでございます!」
アルが合わせて即答する。
「では…このままハクは私の元にいて良いのですね?」
「あぁ。大事なヒーラーの護衛だからな。時々アルフレッドと一緒に騎士団へ連れて来てくれれば良いよ。子ドラゴンの健康チェックをさせてくれ。」
「ありがとうございます。本当にありがとうございます!」
「殿下!感謝します。」
アルもお礼を言ってくれる。
きっと色々心配させちゃったね。
「ではユーリ、君は正式に国のヒーラーではあるがなるべく日常は今とさほど変わらない様に配慮しよう。しかし納品の際には方針などを決める機会にしようと思う。良いかな?」
「はい。殿下ご配慮ありがとうございます。」
「賢明な判断をしていただきありがとうございます。私はこれにて失礼します。」
フィーリーは役目が終わったと消えていった。
こうして秘密の会議は無事に終わろうとしていた。
「そうだ、ユーリはアルフレッドのフィアンセだったな。具体的にいつなどは決まっているのかな?それとも異世界から来た君の保護者的立場からの婚約かな?」
最後の方はアルを見ていう殿下。
ちょっとからかっているようにも見えます。
「そういう話なら私にもチャンスがあるんじゃないか?」
何故かブライアン様まで入ってきました。
「なっ、殿下!なぜ今……それにブライアンは引っ込んでろよ!」
2人で言い合いになっている……私はどうしたらよいの?
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