美味しい料理の末

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手で飴細工に引っかかっているリングを外してみる。 リングには大きなダイアモンド? 真正面のアルを見ようと顔を上げると……居ない? 「ユーリ。」 いつの間にか移動していたらしく横から声がする。 「アル……」 いきなりアルが跪いて私の手を取る。 「ユーリ、君を愛してる。どうか俺と結婚してください。全力で君を守り幸せにするとここに誓います。」 え?プロポーズ? なんだろう……胸の鼓動が速くなるのを感じる。 「アル……私でいいの?」 思わず言うと、 「ユーリじゃなきゃダメなんだ。了承してくれるかい?」 この世界に来て、アルに助けられて、アルにドキドキして……今もとっても幸せで…… 「アルと居るとね、私はいつも幸せを感じてる。きっと私はあなたに恋をしている。 上手く言えないけど…アルとずっと一緒に居れるって考えると嬉しいです。」 「それは結婚してくれるってことでいいのかな?」 「はい。」 そう言うとアルはとっても嬉しそうに笑ってくれました。 そしてさっき飴細工に掛かっていた指輪を私の左の薬指にはめてくれました。 「もう俺のユーリだからな。」 ちょっとおどけてアルが言います。 「ありがとう。アル。」 「さぁ、ケーキ食べよう!」 スペシャルなケーキをいただきます。 「なんかもうお腹も胸もいっぱいだわ。」 そう言うとアルが更に嬉しそうに笑ってました。 屋敷へ戻ると何故かみんな勢揃いでお出迎えです。 「ただいまです。えっと…」 何かあったかと聞こうと思ったのですが…急にアルが私をお姫様抱っこするので言えなくなってしまいました! 「アルフレッド!成功したのね?」 お母様の一言で、今日のプロポーズをみんなが知っていたことを知りました! 「アルフレッド様、ユーリ様おめでとうございます!」 マリーとサリーも嬉しそうです。 そっか、今日こんなに張り切って支度してくれていた理由がわかったわ! 「皆様、ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。」 アルが下ろしてくれないので、抱っこされながらの挨拶……ちょっと恥ずかしい。 そしてそのままお部屋に運んでくれました! 「ユーリ、これで本当の婚約者だ。これから色々忙しくなるぞ!明日殿下にも報告してくるよ。」 「はい。……アル本当にありがとう。異世界に来てからずっと…これからもよろしくお願いします。」 「まかせとけ!」 そう言ってぎゅっと抱きしめられました。
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