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夢の中で柔道着を着た屈強な若者が技を仕掛けてきた。おれの衿をつかんで投げようとする。おれは辛うじて踏ん張りこらえた。が、ひざをついてしまった。するとヤツは今度は寝技をしかけてきた。これはつらい。跳ねのけようにもびくともしない。じわじわ、重くのしかかってくる。だめだ。この感覚。だめだ。いつものやつだ。とうとうおれはこの圧迫感にたまらなくなり、大声とともに力いっぱい跳ね飛ばした。
とたんに目が覚めた。あたりを見まわすと通路に隣の男がしりもちをついてこちらを見ていた。手にはおれの財布を握っている。
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