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#2
人工惑星「火星コロニー」
隕石による地球規模の汚染災害「パージインパクト」で移住を余儀なくされた生命が生きる。
未だに発展途中で、建物は常に工事していて、重機やハンマーの音が響き渡る。この工事は永遠に続くと言われていた…
これは、未完成のモノと完成されたモノの混在する世界で起こる猟奇殺人事件を追う警察組織の事件簿である。
橋ですれ違った黒い車を追っていたレディ。着いた先はカートの実家だった。
脇には先ほどの車が止められていて、ただならぬ雰囲気が漂っていた
レディは銃を抜き、家へ走ると。玄関のドアは半開きになっていて、誰でも入れてしまう。
家に入りリビングにたどり着くと、目の前には信じがたい光景が…
母親は額から血を流してソファーに倒れこんでいる。どうやら銃弾のようだ。
その時、裏の方からドアが閉まる音がした。レディは銃を構えつつ音の鳴った方へ向かう。
廊下の壁に背をつけて音がした部屋を覗く。どうやらキッチンのようだ。レディは大声を上げて銃を部屋に向けた。
「コロニー警察よ!」
その瞬間何者かがキッチンの裏口から外へ飛び出した。
レディは発砲せず追いかけて外へ出たが、逃げた者はその様子を見計らったかのように発砲してきた。間一髪で開いたドアに身を隠したレディ。銃弾はドアに数発当たる。
銃撃の間を計り、ドアに隠れつつも素早く二発撃ち込んだ。二発は両肩に命中し逃げた者は倒れ込む。褐色肌の大男だった。
レディは男に駆け寄る。
「心臓は外してるわ」
男は苦しそうにしていたがまだ息はある。
エンジンが遠くで鳴る音が聞こえた。追っていた黒い車のようだが既に道路に出ていて追いかけることを諦め、ナンバーだけ記憶した。
レディは、銃弾を麻酔弾に入れ替え、男の首に撃った。男は気を失いぐったりとした。
再び家に戻り、二階にいるとされる病気で寝込んでいる父親の様子を見に行く。
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