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エリア7に繋がる巨大な橋の柵は、電工モニターが設置され、ニュースや通販、CMが常に流れている。
橋を固定する鉄骨の間を昼間の日の光が交互に差す正午、レディは川を片目にパトカーを走らせる。
北支局本部では入り口のエントランスでライダー・ハート捜査官が手続きをしていた。
白髪の髪は書き上げられ、鼻の下には無精髭が生えている、中年のようだ。瞳はブルーで透き通ったビー玉のようだった。
モローがエントランスに迎えに行く
「ようこそ、北支局へ。パーライト・モローだ」
「ライダー・ハートです」
「まさかこんな荒れた街に移動になるなんてな」
モローの皮肉に微笑で答える。
ライダーは南支局から北支局へ移動の命令が下されていた。
エリア7の市街地に入ったレディは、住宅街の脇にパトカーを止めた。
降りて携帯端末のマップをみながら家をさがす
「このへんもまだ建設途中の建物が多いのね」
捜査でもあまり入らないエリアのためか辺りを
物珍しそうに見渡す。
降りた場所から10分ほど歩いた先に親族の家があった。配色は銀一色でブロックのような形をした建物だ。
鈍く低いベルの音が響いた
上にスライドする構造のドアが開き、60代くらいの婦人が出て来た
「どうも、コロニー警察のファンタジア捜査官です」
レディは軽い会釈を混ぜて腰のバッジを見せた
「話は聞いています。本当に息子は…」
遺体で見つかったカートの母親は涙を堪えながらレディに聞く
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