#1

5/10

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
エリア7に繋がる巨大な橋の柵は、電工モニターが設置され、ニュースや通販、CMが常に流れている。 橋を固定する鉄骨の間を昼間の日の光が交互に差す正午、レディは川を片目にパトカーを走らせる。 北支局本部では入り口のエントランスでライダー・ハート捜査官が手続きをしていた。 白髪の髪は書き上げられ、鼻の下には無精髭が生えている、中年のようだ。瞳はブルーで透き通ったビー玉のようだった。 モローがエントランスに迎えに行く 「ようこそ、北支局へ。パーライト・モローだ」 「ライダー・ハートです」 「まさかこんな荒れた街に移動になるなんてな」 モローの皮肉に微笑で答える。 ライダーは南支局から北支局へ移動の命令が下されていた。 エリア7の市街地に入ったレディは、住宅街の脇にパトカーを止めた。 降りて携帯端末のマップをみながら家をさがす 「このへんもまだ建設途中の建物が多いのね」 捜査でもあまり入らないエリアのためか辺りを 物珍しそうに見渡す。 降りた場所から10分ほど歩いた先に親族の家があった。配色は銀一色でブロックのような形をした建物だ。 鈍く低いベルの音が響いた 上にスライドする構造のドアが開き、60代くらいの婦人が出て来た 「どうも、コロニー警察のファンタジア捜査官です」 レディは軽い会釈を混ぜて腰のバッジを見せた 「話は聞いています。本当に息子は…」 遺体で見つかったカートの母親は涙を堪えながらレディに聞く image=510324919.jpg
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加