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愛猫ソノミ
突然、こわい話でごめんね。ばあちゃんちにいた猫のことだけど。
猫も死んだら霊になるのかな……? と思った話。
田舎のばあちゃんちには、茶トラのシマシマな猫がいて。
いつの間にか家の軒下に住んでいたようなので、たぶん雑種。
子猫の頃からやたら人懐っこくて、毎日庭に出てきてエサをねだってきて……あまりにも愛くるしいので、じいちゃんが飼うことにした。猫って基本的にはツンツンしているけど、たまにものすごく愛嬌のあるやついるよな。
名前はソノミ。じいちゃんの初恋の人だか、昔の愛人だかの名前らしい。
ソノミは小さな鈴が二つついた首輪を巻いていて、歩くとチリンチリンと音がした。
なので、家のどこにいるかはすぐにわかった。俺のことも覚えていて、ソノミって呼ぶとバッと駆け寄ってきて、膝の上に乗ってきたり、腕に巻きついてきたり。顎の下を掻いてやると目を細めて気持ちよさそうだったな。かわいいヤツだったよ本当に。
一応は家の中で飼っていたけれど、田舎なもんで、ドアや窓を開けっ放しにしていることも多いんだよね。
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