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*18*一迅の刃
齢16にして窒素死の危機に瀕した穂花は、すぐさま救出を行った紅による必死の介抱が功を奏し、事なきを得た。
「申し訳ございません。なんとお詫びしたら良いか……」
「ごめんなさいぃ~……!」
「いやいやいや! 大丈夫だから顔上げて、ねっ!?」
只今の状況はというと、膝を突き合わせた紅、蒼、2名による、額を畳に擦り付けんばかりの五体投地が炸裂していた。別名土下座とも言う。
たしかになにやら景色の綺麗な場所へ意識を飛ばしかけた穂花だが、無事戻ってくることができた。こうして陳謝されているほうが心臓に悪い。
その旨を声高に訴えかけたところ、渋々といったように紅、次いで蒼が身を起こした。
これにて詰問時間は終了と相成る。そもそも始めてもいないが。
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