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*21*コヒネガフ
純潔を捧げた翌日に、今度は相手の弟と肌を重ねる……普通に生活をしていては、考えられないことだ。あくまで人間の常識では。
「良いでしょう」
「……え」
「穂花はサクヤをお求めなのでしょう? お好きなだけ抱かれるがよろしかろう。紅は寂しくなどありませぬから、えぇ、まったく」
「紅さん紅さん、本音が漏れてます」
戻った紅に意を決して話を通す。すると案の定、天の邪鬼な抗議あり。
条件反射で指摘したのが間違いだった。真一文字に唇を引き結んだ紅の腕に、ぎゅう、と閉じ込められてしまう。
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