勝利条件

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 途中何度か意識を飛ばしかけたが、ようやく残りはまとめを書くだけとなった。   ふと気づいたことがある。  基本的に俺の目覚ましはうるさい。  コチコチ、コチコチと秒針がなるためそれが気になるのだ。  今、それらは全く気にならない。  嫌な予感がして一度立ち上がり、窓のほうへと向かった。  俺の家は日取りがとても悪い。  日中ほとんどいないからいいものの、ほとんど日が差し込まないのだ。  まあ、それに加えて出かけたら帰ってくるのも遅いのでいちいち遮光カーテンを毎日開けない。常に遮光カーテンが引いてあるせいで、家にいると太陽の光による時間経過は感じられない。  その遮光カーテンの隙間を覗き込み、空の様子を確認する。  青かった。 「晴れてんじゃん、というか、とっくに日が昇ってんじゃん」  思わず叫んだ。  机の上の目覚まし時計をひったくって確認すると、秒針は動いていなかった。  電池切れかよ。  まったくもって運のない。  急いで鞄から携帯電話を取り出し確認する。  10時過ぎ。  この段階で家を飛び出せばまだ授業開始には間に合う。  だが、レポートは終わらず、提出できない。  俺はレポートを書き上げることを第一とし、再びパソコンへ向かった。
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