2.雨の月曜日

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「今日も入れてくれてありがとう。帰ったら、もっとちゃんと拭いてね」 「うん」 中学時代の友人のことをぼんやりと考えながら、花柄模様の傘を受け取る。 「帰り道、気をつけて」 そう言って、佐尾くんが手を振って笑う。 別れ際の明るい笑顔は、いつもの雨の日と変わらない。それなのに、何故かいつもよりも胸が騒ぐような気がするのは、中学時代の友人が佐尾くんに恋していたことを思い出してしまったせいかもしれない。
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