第1章 アリスという女の子

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よく夢を見る。 森の中を歩いているとウサギに出会い、そのウサギを追いかけて行くと不思議の国についてしまうというなんとファタジーで絵本のような夢だ。 「アリス…アリス…アリス!」 その呼び声にアリスは目を開けた。 「アリス!どうしたの?」 目を覚ますと、姉のユキが心配そうに私を見ていた。 「大丈夫、少し眠っていただけよ」 そう聞くと姉は安心したのか肩をホッと撫で下ろした。 「そっ、またあなたがいなくなってしまうのかとおもってしまって心配したわ」 姉がそういうのも無理はない。 私は1度行方不明になり3ヶ月ほど帰って来ないことがあったからだ。 私はその時の事を何1つ覚えてはいないが、その日から誰かに呼ばれる様な声が聞こえることがあるが、それ以外は至って健康で問題は無かった。 この時までは……
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