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「アリス…アリス…」
アリスが昨日の夢を見てから現実でも声が聞こえるようになった。
「誰…なの?」
アリスがそう聞くと謎の声は答えた。
「選定者に選ばれたアリス……君を待っていた。」
その言葉を聞くと自分の部屋にいたアリスの周りは突然暗闇に包まれ、どこかの森へと姿を変えた。
「ここは…」
すると前にうさぎの後ろ姿が見えた。
「うさぎ?不思議の国みたいね…うさぎに聞いたらわかるかしら?」
そう言いながら、アリスはうさぎを追いかけることにした。
しばらくうさぎを追いかけているとうさぎの姿が見えた。
すると、アリスはその後ろ姿に声をかけるのをやめた。
「右耳がない…」
その右耳は元々なかったと言うには悲惨な傷口をしていた。
いかにも誰かにもがれたような傷口をしていた。
そこからアリスはうさぎの全身を見たが、アリスは腰を抜かした。
「赤い…まさか!血が…全身に!それに左は時計だけど、右手に持ってるのは血まみれの鎌?!」
そのまま後ずさりをしているとうさぎが振りかえろうとすると霧のように姿を変えアリスを通り過ぎた。
「アリス待ってます……」
その言葉を残し霧と右耳のないうさぎは消えた。
アリスは怯えながら早くこの場から立ち去りたいと思い脇にある森へと逃げた。
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