向日葵の花言葉

3/30
前へ
/30ページ
次へ
ある日、いつもの日課の電話をしていると、 彼から『久しぶりに 2人で休みを合わせて昼間からデートをしないか?』と計画を持ち 掛けられた。彼がそんな事をいうなんてとても珍しかった。その言葉を聞いた瞬間私は 気持ちは地球を飛び出しそれ以降、彼の会話が入ってこなかった。こんな絶好なチャン スもないだろうと思い、ダメもとで私は彼に思い切って 2泊 3日の小旅行を彼に提案し てみた。すると彼は快く受け入れてくれた。 物凄く嬉しかった。一体いつぶりの旅行だろう。 私の気持ちの高鳴り出し、まるで止まることを忘れたゼンマイ時計の様に加速し続けて いた。『もう楽しみ過ぎ?』っていうものではない。絶対楽しい旅行になるように行き 先は全て彼に任せて身の回りの下準備だけは入念に開始した。そんなに長い休みもとれ ない 2人なのであまり疲れないようにゆっくりできる時間の確保を優先するべく行きた い所リクエストはしなかった。 待ちに待った小旅行当日、彼が予定通りに車で迎えに来てくれ小旅行スタート!天気も 嘘みたいに澄み切った快晴!どこまでついているのだろう?神様ありがとう!と大声で 叫びたい気分だった。久しぶりの昼間からのデートに私はただそれだけで上機嫌でニコ ニコが止まらなかった。 すると彼が『あのさ、今回の旅行でさ、どうしても連れていきたい場所があるんだ。楽 しみにしててよ。』と得意気な横顔で私にサプライズ宣言。もう、それが何なのか気に なってしょうがなかったが無駄な詮索はせず楽しみに待つことにした。 思えば付き合いだして約1年こんな風にゆっくりと 2人でいることなんてあまりなかっ たかもしれない。それぞれの生活を優先してそれぞれの夢を叶えるために 2人でいる時 間を削って頑張ってきた。そんな日々に不満があった訳じゃない。彼とならこの先ずっ といられると思えていたからなかなか会えない時間は今だけのものだと思っていた。だ から今この時間を過ごせる幸せはとても愛おしい大切なものに感じていた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加