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就職
そして、三年生になると就職活動するようになった。内定を取るまでリクルートスーツを着てあちこちの会社へ面接に行く。もう10軒は回ってる。営業マン並みの就職活動に嫌気がさすようになった。とにかく決まらない事には何もかも中途半端になる。
そしてようやく内定が決まり、残った時間で卒論を書くことにした。先輩が残した過去の文章を参考にして少しずつ書いていく。それも終わり、卒業式を迎えると引越しをして入社式を待つことにした。
四月一日になり、入社式を迎えた。みんな一斉に同じようなスーツを着ている。厳かな式を終えてその日は帰った。次の日から研修である。
僕は宇宙開発に携わる機関へ納入するメーカーに就職した。この会社の主力製品は、宇宙ステーションや燃料タンク、ロケットなどである。この近辺にある部品メーカーで取り寄せた部品を組み立てて、完成品を納入する。ここでは、注文受けて生産してるので、検査が通ったら出荷される。
その各現場を見学する。僕は、開発技術部に配属されてる。要は設計である。僕が書いた図面で工場の中が回ることになる。いい加減なことは許されない。几帳面過ぎて、女子に変人扱いされた僕には天職だ。
それが8カ月続いて、やっと配属先で仕事をすることになった。
僕たちは、ミーティングで集まっている先輩達の前に立たされた。一人一人自己紹介していく。次は僕の番だ。一体何を言ったのか全然覚えてない。
ミーティングが終わると、上司が僕が今日から使うデスクを指した。「ここで、今日から仕事をしなさい」と僕はそこへ座らせられた。
「佐藤君、今日から仕事を教えなさい」と先輩を呼び出した。佐藤先輩は、僕の傍でいろいろ手ほどきをしている。最初は、何がなんだかわからない。でも、少しずつ要領を覚えていった。
お昼の時間が来ると、僕はみんなと一緒に食堂へ行った。僕は食券を買うとカウンターに出した。厨房のおばさんが、注文したメニューを出すと、僕はそれをテーブルへ運んで食べた。食事を終えて、始業時間が来るとまた佐藤先輩と一緒に仕事をすることになった。
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