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 そこへ突然ヒトラーが現れた。  「ジークハイル!」  そう言ってヒトラーは腕を水平にあげたかと思うと、シャッター街の門前に突然SSの軍   団が登場した。  ヒトラーは言った。  「ここであなたは祝福される。ここに『祝福のリスト』がある。喜べ。」  町の住人は歓呼の声でヒトラーを迎えた。  SSが門から入って来た。    「これはいかん。ファシストや。」  昔、学生運動家であり、釜が先越冬闘争まで経験したことのある山口先生が言った。  孝三朗は山口先生に尋ねた。  「どうしましょうか?」  「逃げるに限る。バスに乗って京都へ行くぞ。」  こうして山口先生と孝三朗はバスに乗り込んだ。  バスは動きだし、京都に着いた。そして、「北野天満宮前」で二人ともバスを降りた。  二人は中華料理屋へ入り、中華を注文した。  山口先生が言った。  「ああ、社会主義の時代は良かったなあ。」  「どうしてですか?」  孝三朗が尋ねた。
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