落ちる

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男は夜の街を当てもなく徘徊していた。 乗り気でない付き合いの飲み会の帰り。 帰りのタクシーを拾おうとしたところ、いつもならすんなり見つかるというのに、今日に限って何故か一台も見つからない。 あっちじゃないかこっちにいるんじゃないかと歩き彷徨い続けているうちに、いったい何処へ行けばいいのかわからなくなっていた。 気がつけば路地裏のさらに裏、といった風体の道に迷い込んでいた。
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