~ 初めての学校生活 ~

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学校が始まり登校班で学校に向かうようになると、一緒の班の上級生数人が私をからかってくるようになった。 私は保育園の途中まで街の方に住んでいて、途中から今の山の方に越してきた。 おそらく、よそ者が気に入らなかったのだろう。 最初は「チビ!」などと言って本当にからかっていただけなのだが、何も言い返さなかったのが悪かったのか、それをエスカレートさせてしまった。 集合場所に行くと、子供っぽいが罵声を浴びせられるのは当たり前。 長い髪を引っ張られて遊ばれたり、体操着袋をどぶに投げ捨てられ、「早く取ってこいよ」と言われ、その通りにどぶの水に浸かった汚い体操着袋をそのまま背負って行かされたりもした。 毎日学校に着くまで嫌がらせは終わらなかった。 そしてそれは、学校に着いても終わらない。 私に嫌がらせをしていた上級生の妹が、私と同じ一年生だった。 なので、教室に入ってからも、私は一年生の仲間からはぶかれた。 授業中でも、担任が見てない隙に足を思いっきり蹴られたり、鉛筆を奪われて学校が終わるまで返してもらえなかったこともよくあった。 奪われた物は、いつも自分でゴミ箱から回収していた。 二年生が話しかけてくれたりもしたが、あまり楽しそうに会話をしたりしてしまうと調子にのるなと後で痛い目を見るので、なるべく話さないようにした。 そうしているうちに、私はどんどん孤立していった。
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