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とある日差しの強い日の夕方。
窓から射し込む陽光は一人の少女を照らす。
瞑想するかのように静かに目を閉じ、その意識はまるで解脱しているかのようにこの世に在るとは思えない。
「くぅー……」
失礼、彼女は眠っていたようだ。
ベッドに腰掛け、そのまま何故か身を横たえる事なく寝入ってしまったらしい。
彼女の名は『片梨 清』(カタナシ キヨメ)。
日本を怪物から護る防衛組織、リ・ラインの一員だ。
若冠17歳ながら、所属する戦闘部隊の最年長である。
とは言っても、戦闘部隊は彼女を含めても三人。
堅物の生真面目少年、『高寺 縁』(コウジ ユカリ)と、新入りの小学生少女、『神崎 空』(カンザキ ソラ)で全員なのだ。
当然、彼女達が生身で戦う訳ではない。
敵は巨大な人型の怪物。
それに対抗する為、ロボットに乗って戦うのだ。
さて、そろそろ前置きも良いだろう。
これから先、この話の中心は清となる。
彼女が何を受け、何を思い、何を成すかをどうか見届けてほしいと願う。
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