from you.

8/9
105人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
 優介くんへ。  あなたがこのメールを読んでいるとき、私は、この世にいないと思います。  優介くん、ごめんなさい。  私は、あなたに嘘をついてしまいました。  あの雪の日に、ずっと待ってると約束したのに、私は、その約束を守れませんでした。  本当は、優介くんともっと一緒にいたかった。  買い物に行って、たくさんお話して、色んなところに行って。  そしていつか、一緒に暮らすようになって。  私がご飯を作っていると、優介くんが帰って来るんです。  お腹を空かせて、私が作ったご飯を食べて、その日にあったことを話してくれて。  そう考えただけで、とても幸せな気持ちになります。  でも、どうやらそれは、叶わないようです。  それでも、優介くんと過ごした毎日も、メールのやり取りも、私にとっては、かけがえのないものでした。生きる力を与えてくれました。  狭かった私の世界が、こんなにも素晴らしいものだったんだと教えてくれました。  あなたから、私へ。  たくさんの思い出を貰えて、私は、本当に幸せでした。  私は、優介くんのそばにはいられません。  でも優介くんなら、きっと、また別の誰かを幸せにできるはずです。  優介くん、どうか、幸せになってください。  それが、今の私の願いです。  優介くん。  ありがとう。  私は、あなたが大好きです。  心から、大好きです。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!