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「だぁぁぁ!
幾ら何でもこれはヤバイ!
次会ったら締めてやる!」
かなりの高さから落とされながらも悪態を吐く。
辺りは夜なのか月明かりしかない。
何とか空中で体勢を整えると頭の中で宙に立つ事を
強くイメージした。
すると地に足がついた様に立てた。
「やれば出来るもんだな
とにかく降りないと」
階段を降りるイメージをしながら地面に降りて行き
しっかりと足が着くと盛大にため息を吐いた。
「とりあえず住処探しだな
一先ず誰も住んでない空き家に今日は泊まるとして
食事は魚や木の実を取ってくるかな
ついでに散策もして把握しないと」
『お前 鬼か?』
「一応そうだよ?
君達は?」
『おいら達は雑鬼って呼ばれてるんだ』
「小さくて可愛いなぁ~
ねぇ良かったら此処の事 教えてくれないか?
来たばかりで右も左もわからないんだ」
『いいよ~
でも何か変な奴だなぁ~
丸で人間みたいだ』
「俺はかなり変わり者だから鬼の群れからも
追い出されちゃったんだよ
だからせめて君達とは仲良くしたいと思ってるよ」
『そっかぁ~
お前も大変なんだな
とりあえずおいら達が寝床にしてるとこに
案内してやるよ』
『おいでおいで』
「ありがとう
お邪魔させてもらうよ」
雑鬼達に連れられ寝床にしている空き家に向かった。
着いた頃には少し空が白み始めていた。
腰を下ろすとついつい大きく欠伸をした。
『眠いのか?』
「ちょっとね
でも大丈夫だよ」
『でも日に当たらない方がいいよ
もっと奥の方に入りなよ』
『そうだね
鬼は日に当たると火傷したみたいになるらしいぞ
それに誰かにうっかり見られたら大変だしな』
「見鬼の才が無ければ見れないだろうけど
まぁ騒がれるのはちょっとなぁ
しょうがないから奥に入ろっか」
『おいら達も眠たいから昼寝してから教えてやるよ
いいよなぁ?』
「んじゃ俺も昼寝するよ
おやすみ~」
ゴロリと横になると目を閉じて眠りにつく。
念の為にこっそりと糸を部屋の入り口に蜘蛛の巣状に
張っておいた。
入り口は1つしかないので此処を通るしかない。
誰かが来れば直ぐにわかるだろう。
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