第一章

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「美冬(みふゆ)ー。」 八畳一間の二人の部屋に少し高い声が響く。 「何?夏希(なつき)」 応えながら雑誌から顔を上げる。 「この間の話なんだけどさー。」 キャスターをギシギシ揺らしながら、 お決まりの文句でボヤき出す。 「…」 またか。 思わず溜息をつく。
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