前世の記憶が戻りました……

5/18
184人が本棚に入れています
本棚に追加
/1159ページ
逃げた時に私の髪がオレンジ色の毛皮のようにバサバサと揺れたのも気になった…… 窓ガラスに映る自分……にハッとした。 髪は普通の茶色ではなく、オレンジ色が強めの……赤毛。 長い髪はストレートではなく、多めの巻き毛のようにうねっている。 梳かしても梳かしてもうねる髪の毛は、ちょっとコンプレックスだった。 目は森林のような濃い緑色で、大きくはっきりした釣り目につんとした上向きの鼻。 美人は美人なんだけど、きつい顔立ち。 …… きつい顔立ちだし、はきはき……いや、ずばずばと無塩量に話していた。天真爛漫 といえば聞こえがいいが、無知で配慮に欠けると……敬遠された。 上から目線っているのか、配慮が本当になくって……う~んこれじゃあ、女社会では大変そう。 今後、調子に乗っていたら、刺される可能性もありそうだ。 王子から逃げて正解。 窓ガラスに映る自分の鼻をチョンと押した。
/1159ページ

最初のコメントを投稿しよう!