前世の記憶が戻りました……

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まあ、ぶっちゃけ。私は男爵令嬢、末席の貴族のひとりだけど……。 マクシム王子の母親、今は飛ぶ鳥を落とす勢いの第三王妃で、私の母方の実家から代々大臣を務める宮廷伯家から出ている。 つまり、マクシム王子とはいとこになり、その縁で、妃になることは可能だった。 何代前かの王妃は子爵家だったし。 それに……大声では言えない話けど…… 第一王子ライオネル王子は、皇太子だが、身体が弱いとされていて、その後、第二位王子後継者のマクシム王子が国王になる可能性がある。 だから、今から、野心を持つ貴族は爪を研いで、狙っているのだ。 うちのお父様は野心家だけど、うちの爵位では、妃でも第2妃になればいいぐらいにしか思っていない。 私が我慢ができず、前世の記憶がなかったのに、何が何でも、正妃になりたかった。 考えてみたら、唯一の妻になりたかったんだなと思う。 一夫多妻制なんて、認められないもん。
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