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「何をしているんだ?」
アイヴィーが覗き込んだ。
青色がかったグレーの目だった……
「前世の恥を思い出しました」
「ああ、子どもたちの名前のこと、まあ、気にするなって。
ソラは……あ、クールだけど、改名するって言ったし。
通り名がソラだから、大丈夫じゃないか」
「なんでそんなに覚えているんですか?」
「俺は封印していないから。思い出したのが、10歳のころで判別がつくころだったから、そのままにしてもらった」
「私は……」
「聞いていないのか。母さんもイジワルだな。
3歳のころだよ。大人過ぎるって言う理由で封印をしていたらしいよ」
それはよかったのか、でも、この記憶のまま王子に会っていたら、また変わっていただろう。
でも両思いになってから、努とマキシム王子が生まれ変わりだと知ったら、衝撃が強いかも……これはこれでよかったんだ。
悶々とする私に……
「いや、俺も思い出しから、いいんだよ」
アイヴィーは静かに微笑んだ。
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