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黒にも白にもなれない灰色
街の中には灰色が溢れている
色の濃さは違くても
そこにあるのは灰色だけ
一番白かったあの子だって
灰色と触れ合えば直に色が混じりあう
一番黒かったあの子は
紅が混じって連れていかれた
ここが生きにくい灰色の世界であるならば
明るく光る画面の向こうに
文字の詰まった本の中に
白い世界を求めるのは必然だろう
全てを灰色に染めたがるこの世界で
僕はただ、白くありたいだけなのだ
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