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朝の通勤ラッシュ。じんわり汗をかいたおじさま達の中に、その子はいる。
身長155cmの線の細い体は、今にも押し潰されてしまいそうだ。眉は寄せられ、長い睫毛が揺れている。桜色の唇は薄く開いて、少し身をよじっている姿はなんとも艶めかしい。
―そうどこから見ても美少女ーー…
「…ってっめぇえ!さっきから人の尻撫で回しやがって!きっもちわりぃんだよ!こンのじじい!!!」
バキッーーー
美少女の口からその言葉が出たなど耳を疑いたくなるが、グーパンチを受け倒れているおっさんを見るに現実なのは確かだった。それよりも、だ。その後の言葉に周りの男は絶句した。
「…俺はオトコだこのやろおおおおおお!!!!」
山田花太郎
身長155cm 長い睫毛に大きな黒目がちの瞳
17歳にしては高めの声。
ふわっふわの猫っ毛。
ただし、性別は―――オトコ。
彼を主人公に、この物語は進んでいく
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