0.Dimension Walker

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その日は朝から嫌な気持ちだった。 しとしとと雨が降る中、親に言われるがまま 僕は父のこさえたチープな帽子を売りに行く。 裕福な家庭に生まれた同い年の子らは こんな日は朝からボードゲームで遊んで 昼にはティーパーティーを 夜は家族揃ってディナーをとるんだ。 どうして僕だけこんな目に会わなきゃいけない。 妹が生まれるまで 僕はずっとそう思い続けていた。
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