0.Dimension Walker

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ところであれはいつだったろう。 風の強い土砂降りな雨の日だった気がする。 父が麻でこさえた帽子を僕に渡し 「陽が沈むまでに売ってこい」と言った日。 四歳を目前にした妹が 初めて「にいに、ばいばい」と言った日。 あの日のことは今でも忘れることはできない。
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