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「「「「「がんばりましょうね!」」」」
四人の天使はがっしりとハグしあい、足取りも軽く私設宇宙港へ向かった。
■ 発進
空のペットボトルで壁を打つような振動音が、まだ冷たい南風に逆らって艦橋まで響いてくる。
チート式永久機関が艦を定位置に保つべく元気に息づいている。
十万トンを超える航空戦艦の舵が波間に浮き沈みする。
惑星「わたしを緩く抱きしめて」(ホールドミースライトリ)の太陽が艦載機用エレベーターをあかね色に染めている。
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縁の転落防止用ランプに網膜を焼かれないよう目を細めたコヨーテ・枕崎が、あたふたと車輪に取りつく。その上には低視認塗装を施した制式艦上戦闘機のくびれた機首が影をおとしていた。
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「チームフレイアスター。先進導航機出撃します! 他のみなさんは退避しましょうね!」
まとめ役のシアが力強く、あくまで丁寧な口調で号令をくだす。強い女性ほど言葉遣いは上品であるべし、というのが彼女のポリシーだ。
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