スパークリング・ハスタティ

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「野獣は食前の祈りを済ませた! 雑魚(えさ)ども、いい声で啼けよなぁ!」  とっておきの中二ボイスを弾ませて、グレイスは一気呵成に艦を進める。AGの艦首から鋭角(ラム)が威勢よく飛び出す。  ハンターの艦は高速俊敏を是とする。紙装甲と揶揄されるほど薄い船体が滑るように切り裂かれていく。  AGは背を見せた敵艦を三隻まとめて撫で斬りにした。爆散に次ぐ爆散を反物質フィールドでやりすごし、ライブシップが突き進む。 「ようし、わたしだって! サンダーソニア、最!大!戦!速!!」  姉の一騎当千ぶりに触発されたソニアがボタンを拳で叩き割る。  彼女の担当はプリンケペスと呼ばれる第二列。体力のある熟練者がハスタティの支援を得て、敵本陣に襲い掛かる。 「レンジャーアタックエアクラフト、レディ! スタンピート!!」  十万トン級の航空戦艦(サンダーソニア)に連結されたフォレスタル級空母が切り離され、星の海を翔け抜ける。  アングルドデッキではフル爆装したアタックスーパートムキャットが三個飛行隊計三十六機、空腹の唸り声をあげている。  軌条を持たない電磁カタパルトがドラ猫たちの脚をつかみ、つぎつぎと虚空へ放り投げる。     
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