優しい嘘、悲しい嘘<愛は幻>

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「そうなんよ。俺もな、それは同感やわ。顔はなあ、断然、嫁さんの勝ちやで。べっぴんさんやからなあ」 貴方は二人の女性に囲まれ、どちらともつかない言葉を挿み始める。 「酷い……」 私はショックを受けた。 「前から言うとるやんか。あんたの顔やなくて、このデッカイおっぱいが大好きなんやでって。あははははは」 貴方は急に、場を和ませとようとして、必死で明るく笑い続ける。 「こら!何がおかしいねん!」 奥さんは貴方を思いっきり、しばいた。
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