100人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
「――ねぇ、宇佐美くん?」
「あ?」
「今、私の手首をわりと強めに掴んできてるけど。行き先は同じなのに確保しておく必要ある? どうして?」
「あー、これは……なんとなく、だ」
「ふーん。なんとなく、か。わかった」
「うん」
「イベント会場に着くまで、でいい?」
「ああ……まぁ、それでいい。俺は優しいからな。最初から飛ばしたりしない。手加減しといてやるよ」
「飛ばし……手加減? 何の?」
「……黙って歩け」
−Fin−
![09ee563f-ecfd-4157-b527-19ac9534c5d5](https://img.estar.jp/public/user_upload/09ee563f-ecfd-4157-b527-19ac9534c5d5.jpg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!