《番外編》クローバー

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それから数日後の水曜日。 橘が定時であがれそうだということで、オレもそれに合わせて仕事を切り上げ家に寄ることにした。 電車に揺られている時間は15~20分程で、駅からの道も複雑でなく歩く時間も短かった。 「ほら、ここだ」 橘が指差した先を見ると、5階建てで1階にコンビニがある割と綺麗なマンションだった。 「仕事で遅くなってもすぐ下にコンビニあるから、結構便利だぞ?」 そう言う橘と一緒にエレベーターへ乗り込んで、4階で降りる。 「この上に家主の夫婦が住んでるんだけど、結構親切にしてくれるし、なんかあったらすぐ言えるから仲良くなっておいた方がいいと思う」 「別に住むって言ってないから」 橘は笑って「そうだったな」と言い鍵を開けた。 部屋に入った印象は、まぁ予想通り綺麗にしてるな、だった。 こいつは会社で自分のデスク周りも整理整頓し使いやすいようにしているので、部屋もそうだろうとは思っていた。 「お前な、なんか感想ないのか」 部屋に入り、きょろきょろと周りを見渡すオレに言う。
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