眠る

4/7
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
ガラス戸に手を当て、ゆっくりとガラス戸を開ける。 部屋の中に顔を入れると、ベッドから寝息が聞こえてくる。 俺は靴も脱がずに部屋に上がり、ガラス戸を閉め、鍵をかける。 ベッドに近づき、そこであお向けで寝ている住人の女性を見下ろす。 女性は、二十代前半ぐらいだった。 (・・・・・・・・・・・・・・) これからすることを考えて、俺の手が震える。 だけど分かっている。 これは恐れではない。 これから得られる快楽に対しての武者震いだろう。 頭の中で手順を反復する。 まずは左手で口を押さえ、右手を首に置き、抵抗しないように脅す。 そう考えて、左手を女性に伸ばしたとき、 ーーーーーーーーカチャ。 (ーーーーー!!) 玄関のほうから鍵を開ける音がした。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!