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『はい、そろそろ起きようかあ?』
「……だめよ、まだ誰も救えていない。私はみんなを救うためにこの命を」
『その前に自分の現在の状況を確認しようねえ。』
はい、状況を確認。状況……状況。
状況!
ばちっと目が開いた!
そして思いっきり目をこすってもう一度目を開けた!
「な。。ちょっと真っ暗なんですけど!電気つけて下さい!」
自分の手すら見えない真っ暗さってどういう事よ?
いわゆる暗闇よ。状況も何も掴めやしない!
『まあ落ち着いて。取り敢えず質問に答えてくれたまえ。』
「あんた誰よ何処にいるの?こんな状況で質問なんてされたって答えようがないわよ。」
暗闇に向かって怒鳴る私ってもうただのお馬鹿だ。でも声がどこからしているのか見当がつかない。反響?
『じゃあ簡単に君が起きる前までの事を教えてあげよう。マンホールに落ちたことは覚えているかい?』
「当り前よ、一体なんだってマンホールの蓋が」
『開いていたのは工事中だったから。君も見たはずだが。工事の立て看板。』
「工事してる人は見た気がする。でも看板なんて」
『君が空ばっかり見ていてぼんやりしていたのが原因だと思うよ。』
ぐっ。
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